双六二等兵

ポッケにさすらい 心に旅を 日々を彷徨う一兵卒の雑記帖

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春の翼に夢む

|本| |音| 昔から、所謂「占い」の類にはまるで興味が無い質だけれど、 たまたま手にした石井ゆかり氏の本が、ちいとも「占い」らしくないのと、 何処か見覚えの在るよな表紙に惹かれて、つい買って帰ってきてしまった。 何だろな、これから行こうとして居る場所への道案内と云うのか、 先の見えない不安を、ほんの少し手助けして和らげてくれると云うか。 これからの三年間のヒントが書かれただけの、一寸不思議な本なのである。3年の星占い 山羊座 2024年‐2026年作者:石井ゆかりすみれ書房…

何もなかったわけじゃないけれど

…暮らしは以前と変わらずに続いて居り、目の前の崩落の光景との ギャップが大き過ぎて、何だかぼんやりと気が遠くなるのだった。 一昨日のあれは、いったい何だったのだろ。 何もなかったわけじゃないけれど、またぞろひと月が只過ぎてしまった。 動けぬからと云って動かずに居ると、本当に動けなくなってしまうかも知れない。 さてと。そろそろ動き出そうか。 |本| Aちゃんが図書館から借りてきて読み終わったのを借りて読んで居る。新しい須賀敦子作者:江國 香織,松家仁之,湯川 豊集英社Amazon

新年も燃えてヒーロー

|本| |戯言| 新春日向家劇場二本立てです。 コミックス10巻『最後のハーフタイム の巻』タケシが必死で繋いで兄ちゃんが放った渾身のシュートだから、 取っちゃダメ!絶対! S.G.G.K 源三に面と向かって「このやろう!!」とは、さすがチビッ子なり。 ボールを小脇にした源三のきょとん顔、ちょっとかあいい(笑)。 延長戦後半ラスト一分。 激しい攻防の末、もつれた二人がピッチの外に勢い倒れ込むと、そこには…! コミックス11巻『勝利への闘志 の巻』尊と勝 (と母ちゃんと直子も?…

なんとなく燃えてヒーロー

|本| |戯言| 「まてェ キーパー交替だ!!」 コミックス7巻『激闘!明和V.S.ふらの の巻』小6男子の最高にかっちょいい登場シーンよな。 (この後の松山君には大変お気の毒なのだが…) 最高に魅せる小6男子。 コミックス9巻『天才キーパー復活 の巻』「若林君がS.G.G.K (すーぱーぐれーとごーるきーぱー)なら若島津君はS.T.K.K (すーぱーてんさいからてきーぱー)だねっ!」テキトー ドヤ顔にも、どことなく育ちの良さが覗える。 大物は待たせて遅れて登場するんだぜ。 …

東京街景

|本| |雑記| 薄曇りから一転、春の嵐となった午後遅く。 珈琲を傍らに、今は無い東京の街を歩いて居る。私の東京町歩き (ちくま文庫)作者:川本 三郎筑摩書房Amazon阿佐ヶ谷。人形町。門前仲町。千住。日暮里。 この本の中の町の書かれたのが1980年代後半で、 文庫あとがきの書かれたのが、それから十年以上経った1998年頃。 ここに出てくる町の景色は、良く知って居る気もするし、 少しの変化の後と云う気もするし、けれども確かに知った匂いである。 そして私の記憶に在る東京は、1…

戦々恐々のエコエコ月間

…悩ましさよ。新型某禍に中止となって居た紅葉観光を今年は開催!との突然の決定。 (お役所の考えることってのは、どうもよく分からんねえ ) それが今週末から月末まで続く訳で、長い自粛の解禁となった勢いが ドドドと堰を切らぬことを祈るばかり。果たしてどうなることやら。 ううぅ。くわばらくわばら…。 |本| そんなイガイガエコエコした十一月だから、今年も読むんだぜ。ムーミン谷の十一月 (新装版) (講談社青い鳥文庫)作者:トーベ・ヤンソン講談社Amazon大丈夫、心細くなんかないさ。

イロいろ色あそび

|本| 最近のもっぱらの気に入り、三冊。日本の伝統色―その色名と色調作者:長崎 盛輝青幻舎Amazon配色事典―大正・昭和の色彩ノート(青幻舎ビジュアル文庫シリーズ)作者:和田 三造青幻舎Amazon配色事典 応用編 (青幻舎ビジュアル文庫シリーズ)作者:和田三造青幻舎Amazon 何れも、中心に色票を置いた日本の伝統色の色見本帖として非常に役に立つ内容なのだが、一見似通いつつも其々に違った特徴の在るのが嬉しい。『日本の伝統色』は色名の由来や染色法などが詳しく解説されて居るし…

アランのカーディガン

|手仕事| |本| 『編みものワードローブ』より「アランのカーディガン」仕上がる。 昨年末に取り掛かって、有意義な無為の正月休みを費やし、小物で小休止を挟むなどしながら、ちまちま進めて居たのが仕上がった次第。実は是、編むのは二回目なので、正確には「アランのカーディガン・二号」 一号はかれこれ十年程前に編んで、とても着やすいし、本当に大好きでしょっちゅう着て居たのだが、一昨年にストーブで焦がして大きな穴を開けてしまい、泣く泣く処分。どうしても復活させたくて、再度奮起して編むこと…

言葉を使うから愚図になるにゃりよ

|本| |徒然| |猫随想| ハレルヤ作者:和志, 保坂発売日: 2018/07/31メディア: 単行本前エントリに触れた保坂和志の短編集。 表題作でもある『ハレルヤ』は、保坂家に十八年暮らした”花ちゃん”と、その死について書かれた短編である。以前に取り上げた『生きる歓び』(◆)とは、内容的に繋がって居る部分も多いので、続きのお話とも云えるだろか。*1 『生きる~』で保坂家の一員となった片目の花ちゃんは、本作で十七歳一か月の頃に悪性リンパ腫が見付かり、十日から二週間との余命宣…

老眼鏡と塞翁が馬

|本| |雑記| 暫くぶりに諸星大二郎の『暗黒神話』を思い出して、いざ読み出したは良かったが、 ううむ、こいつは参ったな…。 何しろサイズが文庫判だもので、活字のルビがぼんやり滲んで読めぬときた。暗黒神話 (集英社文庫(コミック版))作者:諸星 大二郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 1996/11/15メディア: 文庫孔子暗黒伝 (集英社文庫(コミック版))作者:諸星 大二郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 1996/11/15メディア: 文庫勿論、買った当時は後の老眼…

いろんな四角のアランセーター

…と云った感じだな。 |本| アラン、ロンドン、フェアアイル 編みもの修学旅行作者:三國 万里子発売日: 2014/11/08メディア: 単行本(ソフトカバー)今にして思えば是、三國さんが「ほ〇日」に囲われちゃう前、文化出版局から出た最後の一冊なのだよなぁ。だからかも知れないけれど、いつものとぼけた独特の味わいの中にも、ぐぐっと気合いや覚悟みたいな姿勢も感じられて。文章の割合が多いこともあり、単なる編み物のテキストってのじゃなくて、三國さんの編み物への深い想いがいつも以上にしみ…

つるバラとの対話

|本| つるバラのすべて作者:村田 晴夫発売日: 2008/05/15メディア: 単行本日本におけるつるバラの第一人者、故・村田晴夫氏。恐らくつるバラに関して、この人に並ぶ人は誰も居ないのじゃなかろか。氏は惜しくも2011年に急逝されたけれど、亡くなる数年前に書かれた本書は、頁数こそ約120と決して多くは無いものの、書名に「すべて」と在るとおり、個人が自らの庭でつるバラを育てるために必要な知識や技術、心得などの事柄が惜しみなく網羅され、氏が生涯をかけて地道に積み上げて来た哲学…

ポッケの中の大切な気持ち

|本| |縷々| 家と庭と犬とねこ作者:石井 桃子発売日: 2013/05/23メディア: 単行本(ソフトカバー)ここに書かれたことの殆どは、戦後間も無しのことだったり、その後の経済成長期のことだけれど、物事の本質や心の在りように時代は関係無いのだな、としみじみ思う。そして、社会の構造のよな部分も、びっくりする程に様変わりしたり、天井と地面とがひっくり返ったりと云う訳でも無い。 桃子先生が東京と山の家とを頻繁に行き来しながら、山での共同生活を支えて居た頃の、都会の食料や経済の…

猫が居る

|本| |猫随想| 生きる歓び作者: 保坂和志出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/07メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見る 今朝ゴミ出しに出たら、お外っ子のお嬢が丁度寝箱から起き出して来たので、一寸お待ちね、とご飯を用意してやって小さな頭を撫でようとしたところで、片耳に瘡蓋らしきを拵えて居るのに気付いた。見たところ喧嘩傷では無く、どうやら野ネズミの反撃の痕らしい。他も一通り調べたが、傷はそれ以外に無かったので、消毒して薬草入りの…

2019年のトーキョー

…生きて居るのだな。 |本| |映画| AKIRA(1) (KCデラックス)作者: 大友克洋出版社/メーカー: 講談社発売日: 1984/09/14メディア: コミック購入: 11人 クリック: 157回この商品を含むブログ (197件) を見るAKIRA 〈DTS sound edition〉 [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル発売日: 2011/06/22メディア: DVD購入: 3人 クリック: 71回この商品を含むブログ (24件) を見る とは云え…

なりたくない

|本| |縷々| 銭湯の女神作者: 星野博美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2001/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (12件) を見る 私たちは確かに物質的に豊かになり、いろんな道具を手にした。道具は私たちの生活を便利にし、他者と関わらずに物事を遂行できる気楽さをもたらしてくれた。道具を手にしたら、それまでに必要だった膨大な時間と手間、つまりプロセスを省けるようになった。プロセスをはしょれるようになったということは、何かを学習…

ホリスティックご飯事情:其の四

|本| |猫随想| 【前回からの続き】 『其の一』は→◆ 『其の二』は→◆ 『其の三』は→◆ 猫らの食餌見直しに端を発したホリスティック行脚も、この一冊が始まりであった。Herbs for Pets ペットのためのハーブ大百科 SECOND EDITION (Nanaブックス)作者: グレゴリー・L・ティルフォード,メアリー・L・ウルフ,金田俊介,金田郁子出版社/メーカー: ナナ・コーポレート・コミュニケーション発売日: 2010/12/22メディア: 大型本購入: 1人 ク…

冬の中で

|縷々| |本| 今年は大好きな編み物ができずに居て、当初はそれがどうにも慣れず、 どうにも手持ち無沙汰で。是から続く長い冬をどうして過ごせば良いのかと、 暫くの間、少しの苛立ちまじりに戸惑って居たのだけれど、 ふと思い立って始めた動物のためのホリスティックケアの勉強が、 ことのほか面白くて、今年の冬はセーターを一着編む代わりに、資格が取れた。 そんな冬だった。 転がる香港に苔は生えない作者: 星野博美出版社/メーカー: 情報センター出版局発売日: 2000/04メディア: …

たからもの

|本| 本になるのを、ずっと待って居たよ。ルーヴルの猫 上 (ビッグコミックススペシャル)作者: 松本大洋出版社/メーカー: 小学館発売日: 2017/10/30メディア: コミックこの商品を含むブログ (2件) を見るルーヴルの猫 下 (ビッグコミックススペシャル)作者: 松本大洋出版社/メーカー: 小学館発売日: 2017/10/30メディア: コミックこの商品を含むブログ (1件) を見るとても小さくて、とても儚なげだれど、強い眼差し。 冬の星空で見付けた、たったひとつ…

遠い記憶

|本| ひんやりとした温度と共に伝わってくる、遠い、広い静寂。エストニア紀行―森の苔・庭の木漏れ日・海の葦作者: 梨木香歩出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/09/01メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (21件) を見る こういう光景を確かに自分はかつて観た。 数百年変わらないようなエストニアの地方の後継を目にするたび、幾度となくそいう感慨を得た。肉体は現在にあるが、人の精神は、現在にコミットしているのはほんの一部分で、ほんとうは各自、他社の…

ワクワクカーディガン

…と呼びたい(笑)。 |本| テキストはこちら。編みものともだち作者:三國 万里子発売日: 2013/10/19メディア: 大型本「アランロングカーディガン」は、かなり個性的なデザインだし、技術的にも決して易しくは無い筈だのに、編んで居て愉しくて愉しくて仕方が無かったなぁ。前回編んだセーターだって、編みたくて編み始めたのに、どうにも編みづらいと云うのか、途中でしんどくなって小休止を挟んだくらいだ。そして何よりハンサムセーターよか、こちらのヘンテコ模様のずらーっとなったのが、私に…

ハンサムセーター

…でやわらかいのだ。 |本| テキストはこちら。アラン&ガンジーニット作者:風工房発売日: 2015/10/09メディア: 単行本(ソフトカバー)この度の「メンズアランセーター」 背筋のぴんと張った正統派で、優等生っぽくて、実に風工房氏らしい、すっきりきりりとした佇まいに惹かれて編んだものの、仕上がっていざ着てみたら、何やらしっくり来ない。あれ?もしかして、あんまり似合って居ない(笑)? 違和感の理由はすぐに分かった。セーターの顔である身頃中央に入った、ねじり目のダイヤ模様。実…

私の園芸書

|本| |庭仕事| 何れの本も、今から二十年近く前のものなのだが、現在に至るまで、幾度と無く手に取ってきたものである。ズボラ園芸を返上し、庭弄りを本格再開するにあたって、再び助けを借り、お世話になって居る。 RHS Encyclopedia of Plants & Flowers作者: Christopher Brickell出版社/メーカー: Dorling Kindersley発売日: 2008/03/03メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る私が…

サマーパンツ、或いはモンペ

|手仕事| |本| 『暮しの手帖』に掲載の”サマーパンツ”を拵えてみた。 使用したのは110cm幅のコットン生地で黒と青のチェック柄*1。作り方はもの凄く簡単だし、縫い代込みだし、パーツもたったの二枚のみ。中表に重ねた生地の片方へ型紙の線を写したら、二枚一緒に裁断。一部曲線は在るものの、後は殆ど直線縫いでダーっとミシンかけるだけだから、あっと云う間に出来上がる。 本来、ウエスト部分はバイアステープを表へ縫い付けて、其処へゴムを通すお洒落仕様(見えても良いよに)なのだけれども、…

太極を知る

|本| |太極拳| 目下勉強中の一冊。至虚への道―太極拳経解釈作者: 楊進出版社/メーカー: 二玄社発売日: 2009/10/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る太極拳の根源である”太極拳経”を分かり易く説いた本書は、所謂、技術的な指南書とは異なり、陰陽思想など哲学的な意味合いが大きいため、幾度も読み返してようやっと腑に落ちたり、更に疑問が生まれたり、と実に奥が深い。教室ではさすがにここまでは教えて頂けぬので、知りたければ…

胃の頭町に住みたいな

|本| 栞と紙魚子の生首事件 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)作者: 諸星大二郎出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2007/10メディア: コミック購入: 2人 クリック: 39回この商品を含むブログ (10件) を見る女学生の栞と紙魚子が住む胃の頭町は、股毛神社の神主さんや、躁状寺の和尚さんが物の怪だったり、作家の段先生の奥さんが太古の邪神の血筋だったり、栞の飼い猫ボリスが化け猫だったり、うっかりすると異界に迷い込んじゃったりで、普通の町とは一寸だけ(?)違って居る…

ハードボイルドな獣ブローチ

|手仕事| |本| 羊毛フェルトで、獣ブローチなんぞチクチクと製作して居る。羊毛フェルトの動物ブローチ作者: のそ子出版社/メーカー: 文化出版局発売日: 2015/12/11メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見る実のところ本書を手に取るまで、巷で人気の羊毛フェルト細工とやらには、てんで興味が無く、又、縁も無かろう、とばかりに思って居たのだけれども、いやはや。思い込み撤回である。何しろ、こんなブローチなら是非とも作ってみたい!(そして、是非と…

二つの私

|本| マイ・リトル・世田谷 (SPACE SHOWER BOOKs)作者: しまおまほ出版社/メーカー: スペースシャワーネットワーク発売日: 2014/11/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (7件) を見る私は彼女のことを、ずっとこう思って居た。 父方の祖父母に作家、両親に写真家、更には母方の叔父に編集者*1と云う、豪華過ぎる文化人一族の家の一人娘に生まれ、恐らくはそんな家柄から、出版やアート関係など、所謂”ギョーカイ”の人々の出入りが在ったろ…

雪の日の本

|本| 霧のむこうに住みたい作者: 須賀敦子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2003/03/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 9回この商品を含むブログ (19件) を見る金曜日の雪の日。久しぶりに須賀さんの本を手に取った。単行本に収録されなかった、短くて小さなエッセイだけを集めた一冊は、いつもみたいに、背筋をぴんと伸ばして心を澄まして向かうお話とは、ちょっと違う。須賀さんを訪ねて行って、卓上にちょっと頬杖なんかついたり、椅子の背もたれに寄りかかったりし…

私のニッターズバッグ

…己に暗示をかける。 |本| この度のテキスト。暮しの手帖 2007年 06月号 [雑誌]発売日: 2007/05/25メディア: 雑誌こちらに載って居た”アメリカのペーパーボーイズ・バッグ”を元に、開き口の処理やベルトの長さなど、細部をちょこちょこと変更。 以前にもひとつ。この号が出たときに、早速手持ちの綿麻生地を使って、一回り程小さ目のものを拵えたことが在り、買出しにとても重宝して、日々惜しみ無く使い倒し、ボロボロとなったところでお役目を終えた。この手のものは、やはり使い勝…

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